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エッセイ: 夏のループ Summer loop
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永遠の夏の中で

6月の記念日

6月の記念日に、君と待ち合わせをした

駅前の広場には人々が行き交い


ペデストリアンデッキの上で

誰かがこの国の未来を叫んでいた


スピーカーから聞こえてくる拡声器の声

だけど通りすぎる誰も足を止めない


ざわめきが消えて、人波がひいていくと

真昼の街は少しだけ静けさを取り戻した


届かない声 それは何も意味を持たないのだろうか?

誰にも気づかれず路地裏に咲いた、風に揺れている花のように


見上げると、西の空には月がかかっていた

目を凝らさなければ見えないほど うっすらと



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